◎政府は今月、全住民を対象とする一斉PCR検査を少なくとも3回実施する予定である。
2022年3月2日/香港のカリタス医療センター、屋外で治療を受けるコロナ患者と医療従事者(Kin Cheung/AP通信)

3月2日、香港の保健当局は1日のコロナウイルス新規陽性が55,000件を超え、死亡者も初めて100人を超えたことから、市内の全住民にPCR検査を義務付け、移動を制限する可能性があると発表した。

林鄭 月娥(りんてい げつが)行政長官は2日の記者会見で、「当局は新たな制限を準備しているが、市内への出入りを完全に制限するロックダウンは行わない」と述べた。「経済活動や日常生活を考慮する必要があります...」

政府は今月、全住民を対象とする一斉PCR検査を少なくとも3回実施する予定である。

保健当局によると、2日の死亡者は過去最多を大きく更新する117人で、累計死亡者は1,000人を超えた。1,000人の約80%が昨年末以降に死亡し、その多くがワクチン未接種だったという。

政府の医療顧問は記者団に対し、「新規陽性の記録的な増加は予想の範囲内」と述べ、さらに増加する可能性があると懸念を表明した。「ピークに達するのは数週間先と予想しています...」

米国は2日に香港への渡航警戒レベルを4(渡航禁止)に引き上げた。日本はレベル2(不要不急の渡航中止)を維持しているが、香港政府が制限が強化すれば引き上げる可能性もある。

進行中の急増は市内の医療機関を圧倒しており、病床使用率は100%を超え、多くの病院が屋外でコロナ患者を治療している。また、多くの一般病棟がコロナ専用に変更されている。

AP通信によると、一部の遺体安置所は満杯になり、冷蔵コンテナの設置が進められているという。

市内では中国本土のようなロックダウンが始まるという噂が広まり、多くの住民が食料品店に殺到した。当局は買いだめを控えるよう求めている。

中国外務省の汪 文斌(おう ぶんひん)は2日、香港の制限強化に向けた取り組みに賛成した。

市内で陽性診断を受けた症状のある患者は病院、無症状者は隔離施設に入る必要があり、自宅待機は認められていない。

一部の専門家は無症状患者の自宅待機を認めるべきと指摘しているが、政府は共産党の「ゼロコロナ政策」を維持する見込み。

中国本土から派遣された建設チームは2万人以上の患者を収容できる常設の隔離治療センター2つと、仮設の隔離治療センター4つの建設を急いでいる。当局によると、施設は数日中に完成する予定。

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