◎東京五輪公式サイトによると、レースに出場した88人中、15人が途中棄権したという。この中には2019年の世界選手権を制したケニアのルース・チェプンゲティッチ選手が含まれていた。
2021年8月7日/日本、東京2020五輪、札幌市で開催された女子マラソン、金メダルを獲得したケニアのペレス・ジェプチルチル選手(AP通信)

8月7日、札幌市で開催された女子マラソンを制したのはケニアのペレス・ジェプチルチル選手、2位もケニアの選手でワンツーフィニッシュを達成した。日本の一山 麻緒選手は8位入賞、鈴木 亜由子選手は19位、前田 穂南選手は33位だった。

1位:ペレス・ジェプチルチル(ケニア) 2時間27分20秒
2位:ブリジット・コスゲイ(ケニア) 2時間27分36秒
3位:モリー・セイデル(アメリカ) 2時間27分46秒
8位:一山 麻緒(日本) 2時間30分13秒
19位:鈴木 亜由子(日本) 2時間33分14秒
33位:前田 穂南(日本) 2時間35分28秒

ジェプチルチル選手は会場周辺に駆けつけた関係者や北海道民の応援を受け、酷暑のレースを見事に制した。2位のブリジット・コスゲイ選手は16秒差の2位で銀メダルを獲得。マラソン経験の少ないアメリカのモリー・セイデル選手が3位に滑り込んだ。

東京2020五輪のマラソンと競歩は東京の猛烈な暑さを避けるために札幌市で開催されたが、この日、札幌市は予想以上にむし暑かった。スタート時(午前6時)の気温は25℃、ジェプチルチル選手がゴールした時の気温は約30℃で、湿度は65%だった。

東京五輪公式サイトによると、レースに出場した88人中、15人が途中棄権したという。この中には2019年の世界選手権を制したケニアのルース・チェプンゲティッチ選手が含まれていた。

レース後半、イスラエルのロナチェムタイ・サルピーター選手は残り約4kmの地点で立ち止まり、天を仰ぎ、道路脇に退避した。しかし、その後レースに復帰し、何とかゴールテープを切った。

選手たちは可能な限り涼しさを保つべく、できる限りのことをした。ポーランドのアレクサンドラ・リソフスカ選手は給水バッグを2つ掴み、1つを飲み、もう1つを全身にかけた。オランダのアンドレア・デールストラ選手は頭の上に氷の袋を置いて激走した。

今年1月に女児を出産したアメリカのアリフィン・チェプカーカー・トゥリアムク選手は札幌の暑さに対応できず、途中棄権した。

多くの選手が2019年のドーハ世界選手権に近い暑さに苦しめられた。ドーハのレースは真夜中に行われたが、その時間になっても気温は31℃を維持し、30人近くが途中棄権した。

鹿児島県出身の一山 麻緒選手は現地メディアの取材に対し、「応援してくれた全ての関係者に感謝したい」と述べた。

2021年8月7日/日本、東京2020五輪、札幌市で開催された女子マラソン(AP通信)
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