◎11月12日の新規陽性者は16,287件、直近1週間の陽性者は1日あたり約13,000件、死亡者は50人以下を維持している。
2021年11月11日/オランダ、首都アムステルダムの繁華街(ロイター通信)

11月12日、オランダのマルク・ルッテ首相は国内のコロナウイルス感染者が急増していることを受け、3週間の部分封鎖を開始すると発表した。

ルッテ首相は記者会見の中で、ワクチン接種は順調に進んでいると強調し、3週間の部分封鎖でデルタ株を抑え込むと国民に呼びかけた。制限は11月13日に発効する。

<オランダの部分封鎖 11月13日~>
・必要不可欠な施設(病院、インフラ関係企業、薬局、ガソリンスタンドなど)は営業を継続。

・スーパーマーケット、カフェ、レストラン、ホテルの営業時間は20時まで。

・必要不可欠でない施設および店舗(カジノ、サウナ、美容院、サロンなど)の営業時間は18時まで。

・プロとアマチュアスポーツは無観客で継続。サッカーW杯予選含む。

・テレワークを推奨。

一方、地元メディアによると、ハーグの警察当局は通りで花火を打ち上げ政府の発表に抗議した人々を逮捕したという。

オランダはワクチンパスポートをすでに導入しており、適用外の施設(スーパーマーケットなど)は政府の方針に基づき社会的距離のルールとマスク着用義務を再導入した。

外食産業はルッテ首相の発表に憤慨し、公共放送NOSのインタビューに応じた飲食店経営者は、「政府はレッドラインを越えました」と憤った。政府は部分封鎖に移行する可能性を先週の早い時点で明らかにしていた。

オランダサッカー連盟と上位のプロリーグも決定に失望を表明し、「厳格なコロナ対策を実行しているスタジアムは主要な感染源ではない」と声明を発表した。

保健当局によると、12日の新規陽性者は16,287件、直近1週間の陽性者は1日あたり約13,000件、死亡者は50人以下を維持している。オランダのワクチン接種率はEU平均より高く、人口当たりの完全接種率は約73%。

他の欧州諸国も対策を強化している。

爆発的な感染拡大に直面しているオーストリアは、ワクチン未接種者の外出禁止令を発効する予定。アレクサンダー・シャレンバーグ首相は13日に全国の州指導者と協議すると伝えられている。

初めて新規陽性50,000件超を記録したドイツは、12日に隣国オーストリアを高リスク国に指定した。入国者は10日間の強制隔離を命じられる。

中東欧諸国の感染状況は西欧より深刻。

ロシアの12日の新規は40,123件、死亡者は1,235人。先日終了した全国一斉休業の効果は不明。

ウクライナの12日の新規は24,058件、死亡者は750人。感染率と死亡率はロシアより高く、政府は速やかにワクチンを接種するよう国民に促した。人口あたりの完全接種率は約19%。

ルーマニアの12日の死亡者は307人。保健当局によると、そのうち286人はワクチン未接種者だった。新規は減少しているが、人口当たりの感染率は高い。ルーマニアの人口は約1,900万人。

人口約200万人のスロベニアの重症患者は200人を超えており、主要な医療当局者は政府に対策の強化を求めた。直近1週間の陽性者は1日あたり約3,300件。死亡者は20人以下を維持しているが、ゆっくり上昇している。ワクチン完全接種率は約54%。

チェコの12日の新規は今週3度目の10,000件以上。政府は対策の強化を予定しており、来週詳細を発表すると伝えられている。

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