◎フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズは、ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領と与党サンディニスタ党に関連する937のアカウントを凍結した。
11月1日、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズは、ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領と与党サンディニスタ党に関連する937のアカウントを凍結したと発表した。
メタ社は声明の中で、「これらのアカウントは同社に方針に違反する投稿や不正行為を行った」と述べた。またメタ社は、オルテガ大統領とサンディニスタ党に関連する367のインスタグラムアカウントを凍結したことも明らかにした。
これらのアカウントは違法な声明や動画を複数投稿したと伝えられている。メタ社は、「アカウントは国民に誤った情報を送り、誤解させた」と述べた。
オルテガ大統領は1985年から1990年まで政権を握り、2006年の大統領選挙で政界に復帰した。再選後は反米政策を推進し、主にロシアと中国の支援を受けているが、経済政策は上手く機能せず、アメリカ大陸で最も貧しい国家のひとつから抜け出せずにいる。なお、妻のロサリオ・ムリーリョ氏は2018年から副大統領を務めている。
4期目を目指すオルテガ大統領は11月7日の大統領選挙に立候補し、主要な野党挑戦者を逮捕することで選挙活動を有利に進めた。当局はオルテガ大統領を批判した評論家や活動家も逮捕している。
オルテガ大統領は今年5月、1979年の革命で一緒に戦った公人を含む反対派勢力の逮捕を開始した。地元メディアによると、これまでに150人以上の政治犯が逮捕され、その多くが刑務所で体系的な虐待と拷問を受けたという。
野党はオルテガ大統領の取り締まりを厳しく非難し、「大統領選挙に挑戦する有力な候補者はひとり残らず逮捕され、拷問を受けるだろう」と述べた。
メタ社は声明の中で、「10月に凍結した別のアカウントは郵便局が運営していた」と述べ、「最高裁場所や社会保障関連組織を含む複数の政府機関も不正アカウントの運営に関与している」と指摘した。
メタ社によると、これらの組織はフェイスブック、Tiktok、インスタグラム、ツイッター、ユーチューブ、テレグラムなどの複数のSNSやサイトを運営し、反対派勢力を攻撃し、政府に関する誤った情報を発信していたという。
オルテガ大統領は2018年4月に発生した広範な抗議デモを「外国軍の支援を受ける勢力のクーデター」と呼び、厳しく取り締まった。米州人権委員会によると、軍と警察はデモに参加した民間人を少なくとも325人殺害したという。
オルテガ大統領は先月、司教評議会が2018年に提出した民主化促進計画を嘲笑し、「この国の司教たちはヤンキースに仕え、テロリストであると宣言しました」と非難した。「キリスト教ヤンキース評議会は全世界の裁判所で裁判にかけられるでしょう...」