◎クンブレ・ビエハ山はほぼ休むことなく溶岩と火山灰を放出しており、溶岩の影響を受けていない地域も火山灰に覆われた。
2021年10月16日/スペイン領、カナリア諸島のラ・パルマ島、クンブレ・ビエハ山から流れ出た溶岩(ダニエル・ロカ/AP通信)

10月17日、スペイン領カナリア諸島の政府は、ラ・パルマ島の火山は噴火から4週間経った今も活発に活動しており、収束の兆候は見られないと述べた。

ラ・パルマ島の南端近くに位置するクンブレ・ビエハ山は9月19日の午後3時過ぎに噴火し、これまでに6,000人以上が避難を余儀なくされ、1,800軒以上の家屋が被害を受けた。死傷者は報告されていない。

カナリア諸島のアンヘル・ビクトル・トーレス州首相は17日の記者会見で、「火山活動に収束の兆候は見られず、放出された溶岩は海に流れ込み続けている」と述べた。溶岩は火口の西に向かって流れ、市街地と幹線道路を飲み込み、大西洋に到達した。

トーレス州首相は記者団に、「私たちは火山に翻弄されている」と語った。「監視を続けているスペインと島の科学者たちは、溶岩の放出が収まる兆候は見られないと述べています。私たちは待つしかありません」

クンブレ・ビエハ山はほぼ休むことなく溶岩と火山灰を放出しており、溶岩の影響を受けていない地域も火山灰に覆われた。

火山の東に位置するラ・パルマ空港も火山灰の影響を受け、16日と17日の便の一部をキャンセルしている。

EUのコペルニクス緊急事態管理サービスによると、西部地域の754ヘクタール(東京ドーム160個分)が溶岩で覆われたという。その大半は農地と田園地帯である。また、西部の幹線道路約60kmもほぼ完全に破壊された。

ラ・パルマ島の住民は主に観光とバナナ農園で生計を立てている。カナリア諸島政府は先日、島のインフラと施設を再建するために数百万ドルを提供すると約束した。

2021年10月16日/スペイン領、カナリア諸島のラ・パルマ島(ダニエル・ロカ/AP通信)
アフィリエイト広告
スポンサーリンク