◎ロシアのドミトリー・ペスコフ報道官はYouTubeの措置を検閲と呼び非難した。
9月29日、YouTubeはコロナウイルスに関する誤った情報を拡散したとしてロシアの国営放送局RT(旧ロシア・トゥデイ)のYouTubeチャンネル2つを閉鎖したと発表した。
YouTubeによると、RTドイツ支部は同社の基準に違反する動画をアップロードしたため、YouTubeチャンネルへの新しい動画のアップロードを停止したという。
YouTubeの当局者は声明の中で、「RTドイツ支部は停止期間中、別のYouTubeチャンネルに違法動画をアップロードすることで制限を回避しようとした」と述べ、2つのYouTubeチャンネルを閉鎖したと明らかにした。
RTの責任者を務めるマルガリータ・シモンヤン氏はこの措置を「メディア戦争」と呼び、ロシアはドイツのメディアとYouTubeに反撃するだろうと述べた。「クレムリンはロシアで活動するドイツのメディアを遅滞なく禁止し、事務所を閉鎖するでしょう。YouTubeへの制裁は言うまでもありません」
ロシアのドミトリー・ペスコフ報道官はYouTubeの措置を検閲と呼び非難した。「ロシアの法律がかなりひどく侵害された兆候があります...」
ペスコフ報道官は記者団から「他国で活動するロシアのメディアは他国の法律ではなくロシアの法律に従うべきか?」という質問を受け、「当然」と答えた。
ロシアの国家通信監視機関はYouTubeを管理するGoogleにRTドイツ支部のYouTubeチャンネルを速やかに再開するよう命じ、応じない場合は罰金と制裁を科すと脅迫した。
一方、ドイツ政府のシュテフェン・ザイバート報道官は、「ドイツ政府はYouTubeの決定を注意を払っている」と述べた。「チャンネルの停止はYouTubeの決定であり、ドイツ政府およびドイツ政府の代表者は決定に一切関与していません」
ザイバート報道官は記者団に対し、「ドイツ政府がRTドイツ支部の放送を停止するために動いたという噂はただの陰謀論である」と強調した。「ドイツ政府はYouTubeの決定に関与しておらず、ロシアで活動するドイツのメディアに対する報復は報道の自由と両国の良好な関係に深刻な影響を与えるでしょう」
RTドイツ支部はオンラインでニュースを配信しているが、ドイツの地上波と衛星放送で放送するライセンスは持っていない。
ルクセンブルク政府は先月、RTドイツ支部の衛星放送ライセンス申請を却下した。