◎ワクチン接種を終えた人と、6カ月以内にコロナから回復したと証明できる人には証明書が付与され、特定の屋内施設を利用できるようになる。
2021年8月24日/ギリシャ、首都アテネの地下鉄駅前(Thanassis Stavrakis/AP通信)

ギリシャの保健相は24日、コロナワクチン未接種者に新たな制限と検査要件を課すと発表した。

計画によると、ワクチン接種を終えた人と、6カ月以内にコロナから回復したと証明できる人には証明書が付与され、特定の屋内施設を利用できるようになるという。未接種者に証明書は付与されない。

さらに、国内の全ての企業はワクチン未接種者に週1回または2回検査を義務付ける必要がある。

ヴァシリス・キキリアス保健相は新たな制限と検査要件について、「責任ある国家に必要な規則であり、当然のこと」と述べた。「多くの国民がワクチン展開前に亡くなりました。生き残った私たちはワクチンを接種しなければなりません」

コロナウイルスはギリシャを18か月封鎖し、その結果、医療関係者は何カ月も夜更かしし、商店は強制閉鎖を余儀なくされ、数百万人が職を失いました。私たちは学習しなければなりません。世界を見て学んでください。ワクチン展開前に亡くなった犠牲者のためにワクチンを接種してください...」

制限は9月13日に発効し、2022年3月31日まで続く予定。6カ月以内にコロナから回復したと証明できないワクチン未接種の労働者は、少なくとも週1回検査を義務付けられる。

学界、観光、レストラン、カフェ、バー、エンターテインメントプロダクションで働いているワクチン未接種者および学生は、週2回検査が必要。

検査は民間施設で実施され、1回当たりの費用10ユーロ(約1,300円)は全て個人負担。ただし、学生は無料。

キキリアス保健相は、現在集中治療室(ICU)で治療を受けているコロナ患者の90%以上がワクチン未接種者であることを強調した。またワクチン未接種者は、ギリシャ人の生活に必要不可欠な屋内娯楽施設、レストラン、カフェを理由できないと述べた。

ワクチン未接種者は48時間以内の検査で陰性を証明できる人のみ、映画館、劇場、美術館、遺跡、ジムの利用を許可されるが、屋内娯楽施設、レストラン、カフェは利用できない。なお、屋内の公共エリアと屋外の混雑したエリアではワクチン接種の有無にかかわらず、マスクの着用が義務付けられている。

12歳以上のワクチン未接種者は、飛行機、電車、船、長距離バスを利用する際、陰性結果証明が必要。ワクチンを接種できない5~12歳未満の保護者は、セルフ検査の結果を政府の専用Webサイトに登録するよう求められる。

ギリシャの感染状況はデルタ株の影響で6月末頃から急速に悪化した。保健省によると、コロナ患者は国内のICUの約68%、病棟(ベッド)の約45%を占有しているという。

ワクチン接種数は8月23日時点で1,100万回を超え、少なくとも1回接種した人は人口の約55%、接種を終えた人は52%を超えた。

<ギリシャのコロナ情報 8月23日時点>
人口:約1,100万人
累計感染:56.2万人
累計死亡:13,385人
1回接種率:55.2%
完全接種率:52.5%

2021年8月24日/ギリシャ、首都アテネの地下鉄駅前(Thanassis Stavrakis/AP通信)
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