◎4月13日にガンジス川で水を浴びたヒンドゥー教徒は300万人以上と伝えられている。
地元メディアによると、インドのウッタランチャル州ハリドワールで開催されているヒンドゥー教の聖なる祭り、クンブメーラに参加した数百人の信者がコロナウイルスに感染したという。
クンブメーラ宗教祭は世界最大の宗教行事と呼ばれており、イラーハーバード、ハリドワール、ウジャイン、ナシックとチャタラダムの4か所で13年に1度開催され、信者たちはガンジス川で水を浴び、罪を清める。開催期間は約2か月。
4月13日にガンジス川で水を浴びたヒンドゥー教徒は300万人以上と伝えられている。罪を清めた男性は地元メディアの取材に対し、「ガンジス川はコロナウイルスを洗い流します」と述べた。
ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、インドの累計感染者数は1,390万件以上、累計死亡者は約17.2万人。4月13日の新規陽性者は過去最高を更新する184,372件、死亡者は1,027人だった。
多くの市民がコロナ禍にもかかわらずクンブメーラを許可した政府を非難している。健康の専門家はイベントの中止を懇願したが、政府は感染予防対策に従えば問題なく開催できると判断した。
警察当局は4月13日の記者会見で、数千から数万人がガンジス川沿いを自由に行き来するため、社会的距離を確保することは不可能であり、取り締まりを行うことすらできないと述べた。
保健当局のまとめによると、4月13日にハリドワールで収集した20,000以上のサンプルを検査した結果、110人が陽性だったという。陽性と診断された人はハリドワール市内の病院に搬送された。なお、4月12日の陽性者は180人以上。
クンブメーラの感染対策室の代表、アージュン・センガー博士は地元メディアの取材に対し、「9人の宗教指導者も陽性を示した」と述べた。
地元メディアによると、14のヒンドゥー教グループの総会長を務めるネレンドラ・ギリ氏も陽性と診断され、ハリドワールの主要公立病院である全インド医科大学に入院したという。さらに、ウッタランチャル州の元州首相であるアキレシュ・ヤダフ氏も陽性と診断された。ヤダフ元州首相はクンブメーラの開催前に宗教指導者たちと会談したと伝えられている。
#WATCH | Sadhus of Niranjani Akhara participate in third 'shahi snan' at Har ki Pauri ghat in Uttarakhand's Haridwar #MahaKumbh pic.twitter.com/HAZmGgdiq7
— ANI (@ANI) April 14, 2021
保健当局によると、4月13日のハリドワールの新規陽性者は594件に達し、12日と13日の合計は1,000件を超えたという。
しかし、ウッタランチャル州のティラス・シン・ラワット州首相はANI通信社の取材に対し、「クンブメーラの感染予防対策は機能しており、回復率も良好である」と述べた。「私たちは感染をコントロールできています。陽性を示した人は病院に搬送されるでしょう。ガンジス川は信者を祝福しています」
政府は以前、事前検査で陰性を確認した信者だけがクンブメーラに参加できると述べていた。しかし、報告によると、州政府は陰性チェックにとても苦労しており、数万から数十万人が陰性結果を当局者に示さずガンジス川で水浴びを満喫したという。
ANI通信社はツイートで、「ガンジス川のほとりに集まった人々は、ほとんどマスクを着用していない」と述べた。
インドの第二波は急速に拡大しており、経済の中心マハーラーシュトラ州は4月12日に厳格な制限を開始すると発表した。同州のウダフ・ダークレー州首相は声明で次のよう述べた。
「今後15日間、必要不可欠な店舗以外は全て閉店します。4月13日の新規陽性者は60,000件を超えました。私たちは激戦地にいます」