◎ベラルーシの独裁大統領の辞任を求める抗議者たちは「自由の日」を祝い、首都ミンスクで抗議活動を行った。
2021年3月25日/リトアニアの首都ビルニュスで開催されたベラルーシ人民共和国宣言を祝う集会、野党党首のスヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏(AP通信/MindaugasKulbis)

報道によると、ベラルーシの独裁大統領の辞任を求める抗議者たちは「自由の日」を祝い、首都ミンスクで抗議活動を行ったという。

3月25日は「ベラルーシ人民共和国(1918年)」が誕生した記念日である。なお、首都ミンスクは翌1919年1月5日に赤軍に制圧され、ソビエト社会主義共和国連邦の一部になった。

ミンスクで行進を行った団体は、治安部隊の攻撃と大量逮捕を回避するために少人数で行動したと伝えられている。

しかし、治安部隊はミンスクの中心部に放水車を配備し、平和的な抗議者を威嚇した。ソーシャルメディアで共有されている写真や動画によると、抗議者たちは治安部隊に打ちのめされ、200人以上が逮捕されたという。

ヨーロッパ最後の独裁者と呼ばれているアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、約26年間政権を維持し、反対派の野党勢力と政府に批判的なメディアを厳しく取り締まってきた。

ルカシェンコ大統領は昨年8月の大統領選挙で6回目の勝利を宣言したが、アメリカとEUは政府の不正集計を却下している。

ルカシェンコ大統領の不正集計は広範な抗議活動に発展し、ベラルーシ史上最大規模の約20万人が抗議に参加した日もあった。しかし、凍えるような寒さと治安部隊の厳しい取り締まりの影響で市民の士気は低下し、ここ数カ月で抗議活動は著しく減少した。

人権団体アムネスティ・インターナショナルなどによると、一連の抗議活動で33,000人以上が逮捕され、その多くが治安部隊に殴打されていたという。逮捕された人々の中には、現地の様子を伝えていた報道関係者も含まれており、ジャーナリスト2人は先月、懲役2年の実刑判決を受けている。

昨年8月の大統領選挙後にリトアニアに亡命を余儀なくされた野党党首のスヴャトラーナ・ツィハノウスカヤ氏は、25日にリトアニアで開催されたベラルーシの自由を求めるイベントに出席し、ルカシェンコ大統領の辞任と再選挙を平和的に呼びかけるよう市民に促した。

ベラルーシの米国大使館は声明で、「アメリカは3月25日の自由の日をベラルーシの市民と祝福し、大多数の市民が求めている未来と自由が確立する日を楽しみにしています」」と述べた。

一方、治安部隊はベラルーシ国内で活動しているポーランド人組織の主要人物を25日に逮捕したと発表した。逮捕されたアンドゼリカ・ボリーズ氏は、無許可のイベントを開催した罪で懲役15日を言い渡された翌日に拘束されたという。

その後、当局は暴力的な抗議を扇動した罪でボリーズ氏を刑事告訴したと述べた。地元メディアによると、扇動罪は最大12年の実刑判決を受ける可能性があるという。

2021年3月25日/リトアニアの首都ビルニュスで開催されたベラルーシ人民共和国宣言を祝う集会(AP通信/MindaugasKulbis)
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