◎ドイツのレバノン大使、アンドレアス・キンドル氏によると、ベイルート港に保管されていた硝酸アンモニウムなどの危険物の除去が完了したという。
2020年8月7日 AP通信/レバノン、首都ベイルート

ドイツのレバノン大使、アンドレアス・キンドル氏によると、ベイルート港に保管されていた硝酸アンモニウムなどの危険物の除去が完了したという。

昨年の8月4日にベイルート港で発生した致命的な爆発は、数年間そこに保管されていた硝酸アンモニウム約2,750トンによって引き起こされた

当局によると、爆発で211人が死亡し、6,000人以上が負傷したという。また、爆発の衝撃で多くの建物が全壊または損傷し、数十万人がホームレスになった。

キンドル大使は、「52個のコンテナに収められていた危険物の処理を完了した」とツイートした。

アンドレアス・キンドル氏:
「処理した危険物をドイツに移送する準備はできている」

「爆発から半年経つが、やるべきことはまだたくさん残っている。沈没した船の回収、オフィスや波止場の修理、汚染された土壌などに対処しなければならない」

昨年11月、レバノン政府は硝酸アンモニウムなどの危険物処理をドイツのコンビリフト社に委託した。

当局によると、契約金額は約360万ドル(3.8億円)で、レバノンの港湾当局が200万ドルを支払い、残りはドイツ政府が負担するという。なお、爆発による経済損失は100億~150億ドル(1兆~1.6兆円)と見積もられている。

キンドル氏は、「処理された危険物はベイルートの市民の安全を脅かす脅威だった」と付け加えた。

爆発から約1か月後、レバノン軍は専門家による現地調査の結果、硝酸アンモニウム4.35トンを発見したと報告していた。

専門家によると、ベイルート港で発生した爆発の威力は、歴史上最大の非核爆発の1つだったという。(威力:TNT火薬約500トン分、広島に投下された原子爆弾の約20分の1)

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