◎年内に予算が成立しなかった場合、市民は失業手当を失い、住まいからの強制退去に直面する。
◎民主党は「決断」を迫られている。
COVID-19経済救済法案
・COVID-19経済救済法案:9,000億ドル
2020年????、上下両院の指導者、交渉中
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2020年????、下院通過
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2020年????、上院通過
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2020年????、トランプ大統領署名
・コロナ援助、救済、および経済安全保障法(CARES法):2.2兆ドル(230兆円)※2020年12月31日に失効
2019年7月下院通過
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2020年3月25日上院通過
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2020年3月27日下院、上院の修正に同意
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2020年3月27日トランプ大統領署名
12月17日、共和党のミッチ・マコーネル上院院内総務はコロナ救済法案について、「超党派の合意は間近に迫っているようだ」と語った。
ミッチ・マコーネル上院院内総務:
「民主主義を信じる仲間たちが、今、新たな予算枠組みを受け入れようとしていることに私は勇気づけられている。それはアメリカにとって最も正しい選択だ」
マコーネル氏、民主党のナンシー・ペロシ下院議長、チャック・シューマー上院少数党首、そしてスティーブン・ムニューシン財務長官は寝る間も惜しんで猛烈に働き、新たなコロナ救済法案を完成させようとしている。しかし、超党派のコロナ救済法案(予算:9,080億ドル)が採用されるかどうかは分からない。
ペロシ下院議長とシューマー上院少数党首を含む超党派が承認したコロナ救済法案(9,080億ドル)の枠組みは次の通り。
・中小企業への支援:2,880億ドル
・州および地方政府への支援:1,600億ドル
・失業手当:1,800億ドル
・ワクチン配布、コロナ検査など:160億ドル
・教育:820億ドル
・ワクチンなどの輸送:450億ドル
・その他:1,370億ドル
市民への現金支給はカットされた。また、マコーネル氏の求める「学校、医療施設、企業の保護予算」も含まれていない。
これに対し、共和党は新たな救済法案(9,160億ドル)を提案した。
新たな救済法案にはCARES法(2020年12月31日に失効)の残予算4,290億ドルも加算されるため、総予算は約1.4兆ドルになる。
しかし、この予算枠組みには超党派が必要不可欠と考える「失業手当(1,800億ドル)」が含まれておらず、「州および地方政府への支援」も大幅にカットされる。
CARES法は2020年12月31日に失効する。
失効と同時に、失業保険を提供する「パンデミック救済失業補償」と、自営業者およびパートタイム労働者を支援する「パンデミック失業支援プログラム」は終了する。また、住まいからの強制退去を猶予する「立ち退き
訂正HEROES法案が年内に可決されれば、これらのプログラムは全て延長される。
しかし、民主党が共和党の救済法案を受け入れれば、立ち退きモラトリアムは継続されるが、失業支援は失効する。そして、地方政府への支援も大きくカットされ、コロナウイルスに立ち向かう彼らの体力を削ぎ落とす。
ABCニュースによると、先週失業手当を申請した市民の数は885,000人に増加したという。民主党が妥協すれば、失業中の市民に支払われる手当はガス欠を起こすだろう。
なお、年内に予算が成立しなければ、立ち退きモラトリアムの失効に伴い、数百万人が住まいからの強制退去に直面すると予想されている。
17日朝、ペロシ下院議長は記者団に対し、「前進している」と語った。
ナンシー・ペロシ下院議長:
「前進した。我々は返事を待っている。それだけだ」
民主党は「州および地方政府への支援(1,600億ドル)」を満額得るすることに失敗したと認めた。
一方、マコーネル氏も「学校、医療施設、企業の保護予算」を妥協することに合意している。
民主党と共和党はコロナウイルスに関連する他の補償(飲食業界やエンタメ業界向けの補償)でも争っている。
マコーネル氏は記者団に対し、「私たちはクリフハンガー(絶体絶命)は望んでいない」と語った。
ミッチ・マコーネル上院院内総務:
「今後数日以内に安全で安定した資金を提供するかしないかが決まるだろう」
「私たちは話し合いが終わるまで帰らない。週末を通して働く。私たちは帰らない」
「現状のままでいるか、ビジネスに戻るか・・・」
民主党のシューマー上院少数党首は交渉が終了間際であることを示唆した。
「私たちはアメリカ史上最大規模の刺激法案に取り組んでいる...残されたハードルはとてつもなく高い」
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