11月1日、原油価格は欧州のロックダウンと第二波の影響を受け、約5か月ぶりの安値を付けた。
第二波と戦うフランス、ベルギー、イギリス、ドイツなどが、経済活動に大きな制約を課している。
新たなロックダウンは経済成長を押し下げ、石油需要のさらなる低迷を招くという懸念につながった。
欧州の制限は、アメリカの原油と株式市場にも深刻な影響を与えている。
この日、アジア時間のブレント原油取引価格は1バレル35.74ドルまで下落、5月下旬以降の最安値を更新した。
原油価格の主要なベンチマークであるブレントは、年初から約45%下落。エネルギー産業を打ちのめしている。
今年、BPとロイヤル・ダッチ・
アメリカの原油価格も国内の感染急拡大などの影響で急降下した。
1日の取引価格は7%下落、1バレル33.64ドルの安値を付けた。
今週行われる大統領選挙は法廷闘争につながる可能性が極めて高く、さらに、新コロナ救済法案の上院通過の見通しも全く立たず、原油と株式市場の急落につながった。
・ナンシー・ペロシ下院議長が新コロナ救済法案を却下する共和党上院と財務長官を非難
ファースト・アブダビ銀行のチーフエコノミスト、サンモン・バラード氏はBBCニュースの取材に対し、「どちらになろうと、今週の結果はアメリカおよび世界市場に大きな影響を与えるだろう」と述べた。
サンモン・バラード氏:
「アメリカ、ヨーロッパ、その他の地域で感染状況が急速に悪化している。11月3日、さらに大きな上下動が発生するかもしれない」
中国は明るい
世界トップの原油輸入国、中国は2日の声明の中で、「非国営企業の2021年の割当量を20%引き上げる」と発表した。
これは工場の再稼働や増強で、国内の石油需要が急増すると見越しての措置である。
公式の数字によると、中国は2020年第3四半期で力強い経済成長を遂げ、コロナウイルスから回復したと世界に印象付けた。
世界2位の経済大国の第3四半期GDP成長率は、4.9%のプラス(前年比)だった。
・中国の2020年第3四半期(7月~9月)GDP成長率はプラス4.9%