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▽RSFの波状攻撃は10日から12日まで続き、テント、市場、医療施設などが破壊されたという。
スーダン西部ダルフール地方(Getty Images/AFP通信)

アフリカ北東部・スーダンの準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が北ダルフール州エルファーシル近郊の難民キャンプを掌握した。RSF報道官が13日、明らかにした。

戦闘の舞台となった難民キャンプでは首都ハルツームの戦闘から逃れた市民など、約70万人が生活している。

人権団体は12日、国軍とRSFの戦闘で多くのテント、市場、医療施設が被害を受けたと明らかにしていた。

それによると、RSFの波状攻撃は10日から12日まで続き、テント、市場、医療施設などが破壊されたという。

RSFは声明でこの難民キャンプを掌握したと発表。「軍事政権はキャンプ内で戦闘訓練を行ったり、優秀な兵士をリクルートしていた」と主張した。

人権団体はRSFが食料不足に直面する子供や女性を戦闘に巻き込んだと非難。死傷者数には言及していないが、複数のメディアによると、数百人が死傷し、数万人が避難を余儀なくされたという。

軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

正確な死傷者は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。

RSFはダルフールの大部分を掌握。エルファーシルで国軍とその同盟組織を包囲し、激戦を繰り広げている。

軍事政権は13日、国軍と同盟を結ぶダルフールの民兵組織がこの難民キャンプから15キロほど離れた町でRSFと戦闘を続けていると明らかにした。

それによると、数万人が難民キャンプから脱出し、国軍が拠点を置く避難所に逃げ込んだという。

RSFは民間人を標的にしたことを否定。12日には軍が偽情報を拡散してRSFを悪者に仕立てあげようとしていると非難した。

RSFは13日、難民キャンプで生活する人々を支援する取り組みを強化し、人道機関の受け入れも開始すると表明した。

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