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▽ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は9日午前の時点で5万846人、負傷者は11万5774人となっている。
2024年3月5日/パレスチナ自治区、ガザ地区南部の通り(ロイター通信)

イスラエル軍が9日、パレスチナ・ガザ市の複数の建物を空爆し、少なくとも35人が死亡、数十人が負傷した。保健当局が明らかにした。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、ガザ市中心部の2地区で大きな爆発が確認され、複数の建物が倒壊したという。

ガザの保健当局は声明で、「多くの住民が瓦礫の下敷きになった行方不明者を捜索している」と述べ、犠牲者の数はさらに増えるという見通しを示した。

イスラエル軍は9日、イスラム組織ハマスの幹部を標的にしたと声明を出したが、それ以上の詳細は明らかにせず、「民間人の被害を減らす手段を講じている」と主張した。

空爆を目撃したという男性はアルジャジーラの取材に対し、「少なくとも2カ所で大きな爆発があり、バラバラに引き裂かれた遺体を見た」と語った。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は9日午前の時点で5万846人、負傷者は11万5774人となっている。

イスラエル軍が3月18日に空爆を再開して以来、1700人近くのパレスチナ人が殺害され、40万人以上が強制退去を余儀なくされた。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万~1万4000人と推定されている。

AP通信によると、イスラエル軍の再侵攻で強制避難を余儀なくされた市民が身を寄せる建物が標的になったとみられ、犠牲者の多くが女性と子供だったという。

国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は9日、イスラエル軍が安全地帯に指定しているガザ南部海岸沿いのアルマワシの診療所近くに爆弾が落ちたと明らかにした。死傷者の情報はない。

イスラエルは6週間前にガザ国境を封鎖。それ以来、物資の搬入は完全に滞っている。

この結果、地区内のパン屋は全て閉鎖。国連は飢餓のリスクが劇的に高まっているとして、イスラエルに封鎖を解除するよう呼びかけている。

イスラエル政府は停戦第1段階を4月20日まで延長するという米国の提案を支持。ハマスに人質を解放するよう圧力をかけてきた。

ガザには59人の捕虜が残っており、そのうち24人はまだ生きているとみられる。

双方は仲介国を通じていくつかの要求を提示している。

第2段階の交渉では▽イスラエル軍がガザ地区から完全に撤退すること▽パレスチナ人受刑者を解放する代わりに残りの人質を解放すること▽すべての軍事作戦と敵対行為を永久に停止することなどが協議される予定であった。

トランプ米政権のウィトコフ(Steve Witkoff)中東担当特使は停戦第1段階を4月20日まで延長し、▽ハマスが最初の日に人質の半分を解放▽残りの人質は恒久的な停戦について合意に達したときに解放すると提案していた。

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