▽集会の主役であるルペン氏は支持者の歓声に応え、2027年の大統領選で勝利すると誓った。
のマリーヌ・ルペン議員(AP通信).jpg)
フランス・パリで6日、極右「国民連合(RN)」の集会が行われ、数千人が参加した。
パリの裁判所は先月末、欧州議会の公金を不正に受け取ったとして公金横領の罪に問われているRNのマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)議員に執行猶予付きの有罪判決を言い渡し、被選挙権を停止した。
集会の主役であるルペン氏は支持者の歓声に応え、2027年の大統領選で勝利すると誓った。
パリ地裁はルペン氏に禁固4年(執行猶予2年)の有罪と、即座に効力を持つ5年間の被選挙権停止を言い渡した。
ルペン氏は控訴するとしているが、被選挙権停止は即座に発効するため、控訴審で無罪とならない限り、選挙には出馬できない。
ルペン氏は演説で、「私は30年間、不正義と戦ってきた。これからも闘い続ける」と語った。
RNは司法を「独裁者」と呼び、ルペン氏に対する判決を政治的な動機によるものと主張している。
現地メディアによると、デモ隊は「ルペン大統領」「2027大統領選を盗むな」などと書かれた横断幕を掲げたという。
デモを主催したのはルペン氏の弟子、RNの党首であるバルデラ(Jordan Bardella)議員。演説で地裁の判決を非難し、「裁判官が反対派を黙らせようとしている」と主張した。
またバルデラ氏は「親政府判事が反対意見を圧殺している」と述べ、司法を非難した。
支持者たちは「独裁司法を倒せ」と叫び、ルペン氏への支持を再確認した。
ある支持者はトランプ(Donald Trump)米大統領が就任前に有罪判決を受けたことに言及し、「ルペン大統領も出馬できる」と叫んだ。
ルペン氏は56歳。今年1月に亡くなったジャンマリ・ルペン(Jean-Marie Le Pen)氏の3女。RNの事実上の党首である。
RNは反移民感情を武器に、過去数年の選挙で議席を伸ばしてきた。
ルペン氏は2022大統領選決選投票で現職のマクロン(Emmanuel Macron)大統領に敗れた。得票率はマクロン氏が58%、ルペン氏が42%であった。
ルペン氏は2027大統領選の有力候補と目されていたが、この判決で出馬は難しい状況となった。
ルペン氏を含むRNの9人は欧州議会から不正に資金を受け取り、その資金を党のスタッフ雇用に充てたとして告発された。スタッフ12人も犯罪の隠蔽に関与したとして有罪判決を受けている。