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▽政府は昨年からこの勢力と和平交渉を続けてきた。
2025年4月5日/コロンビア、ナリーニョ県、ペトロ大統領(AP通信)

南米コロンビア政府が5日、左翼ゲリラとの和平交渉の一環として、南西部ナリーニョ県に拠点を置く武装勢力と和平協定を結んだ。

この武装勢力の構成員は約250人。協定に基づき、政府への武器引き渡しを開始したと明らかにした。

政府は昨年からこの勢力と和平交渉を続けてきた。

ペトロ(Gustavo Petro)大統領は式典で演説し、「歴史的な瞬間だ」と成果をアピールした。

国防省によると、武装勢力はこの2日間で地雷、手榴弾、ロケット弾などを軍隊に引き渡したという。

サンチェス(Pedro Sanchez)国防相はSNSへの声明で、「ナリーニョ県の市民は今後、地雷や銃撃戦を心配する必要がなくなる」と述べた。

この武装勢力はつい最近まで同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」の一部であった。

ELNは1960年代に学生、労働組合、神父らによって結成され、キューバ革命からインスピレーションを得たとされる。構成員数は約6000人と推定され、ベネズエラでも活動し、金鉱山での違法採掘、麻薬密売、誘拐などで利益を上げている。

この武装勢力は昨年5月、ELNから離脱し、政府との和平交渉を開始。ELN指導部はこれに激怒し、政府との和平交渉を中断した。

かつて左翼ゲリラの戦闘員であったペトロ氏は国内の9つのゲリラや武装勢力と和平交渉を行ってきた。

これらのほとんどが停滞しており、和平に合意したのは1つのみである。

北部カタトゥンボでは今年1月、ELNとコロンビア革命軍(FARC)の分派である左翼ゲリラ「FARC-EMC」との戦闘が激化。少なくとも80人が死亡、数万人が避難を余儀なくされた。

コロンビア内戦の犠牲者は45万人以上と推定されており、その大半が1985年~2018年の戦闘で死亡したとされる。

政府とFARCは2016年に和平協定を結び、1万3000人以上のゲリラ兵が武器を置いた。

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