▽コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言。西側諸国の大半はこれを承認したが、セルビアやその同盟国であるロシアと中国は認めていない。
KFOR(NATO平和維持部隊)の兵士(Getty Images)

コソボのセルビア系政党スルプスカ・リスタは24日、来年の議会選から同党を排除した選挙管理委員会の決定を非難し、裁判所に異議を申し立てると明らかにした。

選管は先週、隣国セルビアとの関係を理由に同党の候補擁立を禁じた。

スルプスカ・リスタは声明で、「これはクルティ(Albin Kurti)首相の命令に基づくものであり、決定を不服として裁判に打って出る」と述べた。

スルプスカ・リスタは議会(一院制、定数120)で9議席を保有する少数政党のひとつ。セルビア系政党のリーダー格である。

コソボでは25年2月9日に議会選挙が行われる。最新の世論調査によると、クルティ氏の連立与党は過半数を維持する可能性が高い。

セルビアとの関係を正常化するためのEU主導の交渉はコソボ系連立政権の最優先課題である。

西側諸国もセルビア系政党を選挙から締め出そうとする選管の決定に懸念を表明しており、すでに緊迫しているセルビアとの関係をさらに悪化させるのではないかと懸念している。

コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言。西側諸国の大半はこれを承認したが、セルビアやその同盟国であるロシアと中国は認めていない。

コソボ紛争(1998~99年)におけるセルビア軍によるアルバニア系住民の虐殺は国際的な批判を引き起こし、NATOが紛争を終わらせるためにセルビアを空爆した。この紛争の死者数は1万3000~1万4000人と推定されている。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク