◎テヘランの大気質は世界最悪の部類に入る。
イラン政府は10日、首都テヘランの大気質が悪化しているとして、すべての官庁、大学、学校を2日間閉鎖すると発表した。国営イラン通信(IRNA)が報じた。
テヘランの人口は1000万人強。7日と8日にも大気悪化により小学校と幼稚園を閉鎖していた。
政府は汚染が進んでいるとして、11日と12日にテヘラン市内のすべて官庁、大学、学校を閉鎖するとしている。
IRNAによると、民間企業、銀行、病院、保健所などは営業できる。
当局は近隣2州も同じ期間、大学と学校を休校にするとしている。
イランの学校は土曜日から水曜日まで授業を行っている。
気象台は10日、テヘランの大気質について、「視界が悪い状態が続いている」として、不要不急の外出を控え、高齢者、子供、基礎疾患のある人は特に注意するよう勧告した。
テヘランの大気質は世界最悪の部類に入る。スモッグの主な原因はディーゼルで走る何百万台もの自動車やバイク、工場の排ガスなど。冬になると風が弱まり、雨も少なくなるため、悪化することが多い。
冬の間、冷たい空気はPM2.5を閉じ込め、スモッグをより濃く、長持ちさせる。
テヘランは三方を高い丘と山に囲まれている。冷たく淀んだ空気は谷間に沈殿し、自動車やその他排気ガスを閉じ込める。