◎ルカシェンコ氏は来年1月の大統領選でも反政権派をしばき倒し、勝手に勝利を宣言すると予想されている。
ベラルーシの選挙管理委員会は4日、独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領に忠誠を誓うやる気のない7人の政治家に対し、大統領選への出馬に必要な署名集めを許可した。
ルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
2020年の大統領選では結果に抗議するデモを力でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕、数千人を殴り飛ばした。
ルカシェンコ氏は来年1月の大統領選でも反政権派をしばき倒し、勝手に勝利を宣言すると予想されている。
2020年の弾圧で野党の主要人物は投獄されるか国外に逃亡。人権団体「ビアスナ人権センター」によると、同国には現在約1300人の政治犯がおり、その多くが適切な医療や家族との面会を拒否されている。
ルカシェンコ氏はデモと西側の圧力に対抗するため、同盟国ロシアからの補助金と政治的支援に頼ってきた。
ベラルーシはロシアによるウクライナ侵攻を全面的に支援し、領土の使用を許可している。
ビアスナによると、選管はルカシェンコ氏に忠誠を誓う共産党や自由民主党の党首、内務省の元報道官らの署名集めを許可したという。
ビアスナは声明で、「7人はルカシェンコの応援団であり、名ばかりの立候補で選挙が公正に行われていることをアピールしようとしている」と非難した。
各候補は12月6日までに10万人分の署名を集める必要がある。
選管は先週、反政権派からの支持を集めている野党候補2人の立候補届を破り捨てた。