◎韓国政府は先週、北がロシア極東地域に特殊部隊1500人を派遣、軍事基地で訓練しているとし、ウクライナでの戦闘に投入される可能性が高いと報告。「重大な安全保障上の脅威である」と警告した。
ロシアのプーチン大統領(左)と北朝鮮の金正恩 党総書記(Getty Images/AFP通信)

韓国政府は22日、北朝鮮がロシアに軍隊を派遣したとされる疑惑を受け、ウクライナへの武器供与を検討する可能性があると表明した。

韓国の尹錫悦(Yoon Suk Yeol)大統領は前日、NATOのルッテ(Mark Rutte)事務総長と電話会談を行い、北がロシアの委託でウクライナに派兵すれば、紛争が大幅にエスカレートする可能性があると警告していた。

韓国政府は先週、北がロシア極東地域に特殊部隊1500人を派遣、軍事基地で訓練しているとし、ウクライナでの戦闘に投入される可能性が高いと報告。「重大な安全保障上の脅威である」と警告した。

韓国政府はロシアが北の派兵の見返りに、北の核・ミサイル開発計画を後押ししたり、高度な兵器技術を与えるのではないかと懸念している。

ユン政権は国家安全保障会議の中で、「北の軍隊派遣疑惑は韓国と国際社会に対する重大な安全保障上の脅威である」と非難した。

大統領府は別の声明で、北を不当な戦争のためにロシアの傭兵として自国の若者に奉仕させる「犯罪集団」と評した。

声明によると、政府とNATOはロシアと北の軍事協力の進展を注視し、段階的な対抗措置を講じることで合意したという。

対抗措置には外交、経済、軍事的オプションが含まれ、韓国はウクライナに防衛兵器と攻撃兵器の両方を送ることを検討する可能性があるとしている。

また政府は北が核ミサイルを完成させるためにロシアのハイテク技術を得ようとする可能性もあると指摘。「時代遅れの兵器システムを近代化し、宇宙ベースの監視システムを獲得しようとする北の努力にロシアが協力する可能性は、深刻な安全保障上の脅威になる」とした。

ウクライナ政府は最終的に1万人を超える北朝鮮兵がこの戦争に参加する可能性があるという見方を示している。ロシアは北の派兵を否定している。

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