◎M痘は中央・西アフリカでよくみられる感染症のひとつ。1970年にコンゴ民主共和国で初めて検出された。
2024年10月10日/コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマの医療機関、M痘(エムポックス)のワクチン(AP通信)

アフリカ疾病予防管理センター(CDC)は17日、アフリカ大陸におけるM痘(エムポックス)の死者数が1000人を超えたと発表した。

それによると、過去1週間で50人の死亡が確認され、全体の死者数は1100人に達したという。

M痘は中央・西アフリカでよくみられる感染症のひとつ。1970年にコンゴ民主共和国で初めて検出された。

重症化リスクは低く、感染者の大半は数週間で回復する。

死亡率は地域の医療体制によって異なるが、概ね1~3%ほど。潜伏期間は7~21日で、ほとんどの患者が10~14日で発症する。空気感染を起こした事例は確認されていない。

世界保健機関(WHO)は8月、コンゴを含むアフリカ中央部と西部でM痘感染者が急増していることを受け、公衆衛生上の緊急事態を宣言した。

アフリカCDCのカセヤ(Jean Kaseya)事務局長は声明で、「多くの国の医療従事者がM痘の流行と戦っている」と述べた。

またカセヤ氏は、「これ以上の感染拡大を望んでおらず、国際社会が連携して行動を起こさなければ、取り返しのつかない事態になる」と警告。アフリカへの支援を守るよう求めた。

アフリカCDCとWHOが打ち出した6ヶ月計画の推定予算は約6億ドル。その55%はM痘が検出された14カ国と、近隣15カ国の準備態勢の強化に割り当てられている。

アフリカCDCによると、先週、ザンビアとジンバブエで新たに患者が、ケニアでは初の死者が報告されたという。

アフリカ大陸で報告された全患者の80%、全死亡者の99%がコンゴで確認されている。

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