◎被害の全容は明らかになっておらず、特に内戦の影響を強く受けている地方の被害状況はほとんど分かっていない。
2024年9月16日/ミャンマー、北部シャン州郊外の集落(ロイター通信)

今月初旬の熱帯低気圧による大雨で甚大な被害を受けたミャンマーの被災地に数千人の治安部隊が派遣され、住民の片づけを手伝っている。ミャンマー国営放送(MRTV)が23日に報じた。

熱帯低気圧(元台風11号)はミャンマーの広い範囲に洪水と土砂崩れをもたらし、380人以上が死亡、今も89人が行方不明となっている。

この低気圧による死者はベトナムで300人近く、タイで42人、ラオスで4人、フィリピンで21人。ミャンマーを含む死者数は800人近くに達した。

ミャンマー軍政のフライン(Min Aung Hlaing)総司令官は週末に行われた洪水被災地への義援金受付式で、これまでに384人の死亡が確認され、15万人近くが被災したと明らかにした。

内戦の影響で推定340万人が避難生活を余儀なくされる中、市民を支援している国連人道問題調整事務所(OCHA)は犠牲者の数がさらに増える可能性があると警告している。

被害の全容は明らかになっておらず、特に内戦の影響を強く受けている地方の被害状況はほとんど分かっていない。援助物資の輸送にも影響が出ているようだ。

MTRVは23日、陸軍・警察・消防の合同部隊が首都ネピドー、第2の都市マンダレー、シャン州、バゴー管区など、被災地の清掃活動に参加していると報じた。

当局は自治体による道路や橋の復旧作業も支援している。

清掃作業は民家、学校、寺院、病院、役所などで行われ、医療チームがボランティアに熱中症予防として飲料水や塩分を提供しているという。

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