◎北朝鮮は韓国の脱北者が北の劣悪な人権状況や世界の情報をまとめたビラなどを風船につけて定期的に北側に飛ばしていることに反発し、プラスチックごみ、タバコの吸い殻、糞尿などのゴミを吊るした風船を韓国に向けて飛ばしている。
韓国軍が23日、北朝鮮によるいわゆる「ゴミ風船」で負傷者が出た場合、軍事的対応に踏み切る可能性があると警告した。
合同参謀本部の報道官は声明で、「北による挑発行為が続いており、国民に不安を与えているため、これまでの軍の立場をまとめた」と述べた。
また報道官は「これは国際的に恥ずべきことであり、国民に不快感と不安を与え、対立を煽ることを意図した低レベルな行為だ」と断じた。
さらに、「これまでのところ、軍事的対応を正当化するような問題は確認されていないが、ゴミ風船によって直接的な死傷者が出た場合、政府は軍事的対応を検討するだろう」と警告した。「北がゴミ風船を飛ばし続け、一線を越えたと判断された場合、軍は厳しい対応を取ることになります...」
大統領府によると、北は5月28日から9月23日までに22回、合計5500個のゴミ風船を韓国に向けて飛ばしたという。
そのうち約120個が22日と23日に飛ばされた。
韓国は北のゴミに対抗し、国境付近に拡声器を再配備。金正恩(Kim Jong Un)党総書記を非難するメッセージやK-POPを大音量で流している。
聯合ニュースは関係者の話しとして、「一部の当局者はゴミ風船を空中で撃ち落とすなど、軍に物理的な対応を求めている」と報じた。
空中で撃墜した場合、予期せぬ危険物が飛散する可能性がある。
現地メディアによると、首都ソウルの仁川国際空港にゴミ風船が接近し、23日早朝に離着陸が2回中断されたという。
またソウル首都圏では地上に落ちたゴミが炎上したという報告が数件確認されている。