◎ワルシャワの法務省前に集まった保守的な約4000人の市民は国旗を振り回し、カチンスキ党首に歓声を送った。
ポーランドの最大会派「法と正義(PiS)」が14日、首都ワルシャワでトゥスク連立政権に抗議する集会を開き、数千人が参加した。
カチンスキ(Jaroslaw Kaczynski)党首は来年の大統領選で同党の候補を支持するよう参加者に呼びかけた。
またカチンスキ氏はトゥスク政権が国家の利益に反して行動し、法律を無視していると主張。前政権の汚職疑惑に関する調査が最近始まったことに言及した。「法律を無視しているのはトゥスク(Donald Tusk)首相です!」
ワルシャワの法務省前に集まった保守的な約4000人の市民は国旗を振り回し、カチンスキ氏に歓声を送った。
PiSは2015~23年まで政権を維持。司法制度に非民主的とみなされる変更を加えたことで、EUとトゥスク氏から批判を浴びていた。
有権者もモラウィエツキ(Mateusz Morawiecki)前首相の政策に口を出すカチンスキ氏の差別的・分裂的な言葉にウンザリし、その結果、昨年の総選挙の過半数割れと野党連立政権の発足につながった。
PiSは昨年の選挙で政権を失ったが、同盟関係にあるドゥダ(Andrzej Duda)大統領を通じて依然として支配力を行使している。
ドゥダ氏は連立政権の法案を数多く阻止してきた。