◎ルカシェンコ大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
ベラルーシ、首都ミンスク、ルカシェンコ大統領(Sergei Sheleg/BelTA/Pool/AP通信)

ベラルーシ独裁者ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領が4年前の抗議デモに参加した罪で実刑判決を受けた受刑者30人に恩赦を与えた。大統領府が16日、明らかにした。

それによると、女性14人と男性16人が釈放されたという。

リトアニアに亡命中の反政権派チハノフスカヤ(Svitalana Tsikhanouskaya)氏はこの動きを歓迎しながらも、国内にいる政治犯約1400人が全員解放されるまで戦い続けると誓った。

ベラルーシの人権団体「ビアスナ人権センター」によると、ベラルーシには現在、1400人近くの政治犯がいる。その中にはビアスナの創設者であり、2022年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏も含まれている。

ルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。

2020年の大統領選では結果に抗議するデモを力でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕、数千人を残酷に殴打した。

ビアスナは今月初め、抗議活動が始まって以来、6万5000人近くが逮捕されたと明らかにしていた。

ベラルーシ当局は先月、ガンを患う野党指導者を含む重病の政治犯18人を釈放した。

チハノフスカヤ氏はSNSに声明を投稿。「今回の赦免を歓迎するが、小さな一歩に過ぎず、ルカシェンコの弾圧により投獄された政治犯が全員解放されるまで戦い続ける」と誓った。

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