◎バイデン氏は7日の一般教書演説でこの計画を発表する予定だ。
米国のバイデン(Joe Biden)大統領がパレスチナ・ガザ地区の沿岸に臨時の港を建設し、人道支援を海上輸送すると表明する予定だ。主要メディアが7日に報じた。
それによると、バイデン氏は7日の一般教書演説でこの計画を発表する予定だという。
AP通信は政府高官の話しとして、「この臨時港により、ガザに運び込める人道支援は1日あたりトラック数百台分増えることになる」と伝えている。
また政府高官は「米軍がガザに駐留することはない」と強調した。
国連はガザの市民推定230万人の4分の1が飢餓に瀕していると警告している。
港の設置には数週間かかり、食料、水、医薬品、一時的なシェルターなどを積んだ大型船を受け入れることができるようになるようだ。
最初の輸送はキプロス経由で行われ、イスラエルが積み荷をチェックする。
バイデン氏は1期目最後となる一般教書演説でこの発表を行う予定だ。
ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は3万1000人近くに達し、約60万人が餓死寸前の状態に追い込まれている。
APによると、米陸軍はガザの沿岸に港を建設し、海上の船から海岸まで物資を輸送するための桟橋を設置する。
誰が桟橋を建設するのか、そして、誰が荷物を受け取るのかは不明。バイデン氏が演説で詳細を明らかにするとみられるが、イスラエル軍による空爆が続く中で建設が進むかどうかは不明である。
ガザには水深の深い港がない。米国は何週間も前から貨物船で物資を運ぶ方法を検討してきた。
バイデン氏はラマダン(イスラム教の断食月)が始まる3月10日までに休戦を実現したいと公言し、イスラエルとハマスに決断を迫ってきた。
APによると、バージニア州を拠点とする第7輸送旅団と呼ばれる陸軍部隊が桟橋を建設する計画があるという。この旅団は迅速に展開ができるよう訓練されており、まだ米国にとどまっている。
世界保健機関(WHO)は今週、ガザの市民推定30万人が食料も水もほとんどない状態で暮らしており、子供が餓死したという報告が多数寄せられていると明らかにした。