◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国、北キブ州郊外、国連PKOの装甲車(Jerome Delay/AP通信)

コンゴ民主共和国東部のPKO基地に迫撃砲が撃ち込まれ、南アフリカ軍の兵士2人が死亡、3人が負傷した。南部アフリカ開発共同体(SADC)が15日、明らかにした。

それによると、東部・北キブ州のSADC基地に14日、何者かが迫撃砲を数発撃ち込んだという。負傷者は州都ゴマの病院に搬送された。

南ア国防軍は声明で、「攻撃に関与したテロリストを特定するための調査を進めている」と述べた。

南ア政府はSADCミッションの一環として、コンゴ政府の対テロ作戦を支援している。

南ア政府は今週、新たに2900人の兵士をコンゴ東部に派遣すると発表したばかりである。14日に死傷した5人が新たな派遣部隊の一員であるかどうかは不明だ。

コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

この地域では数週間前から戦闘が激化し、数百人が死傷、数万人が避難を余儀なくされたとみられる。

政府は同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」と戦争状態にあり、厳しい戦いを強いられている。

M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。

しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。2021年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。

コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。

1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。

M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。

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