◎意図的に虚偽情報を流し有罪判決を受けた市民・組織の金銭、貴重品、その他資産が対象となる。
ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領が14日、軍に関する虚偽情報を流した市民の資産を没収する法案に署名した。
意図的に虚偽情報を流し有罪判決を受けた市民・組織の金銭、貴重品、その他資産が対象となる。
上下両院はこの法案を全会一致で承認していた。
ウォロジン(Vyacheslav Volodin)下院議長は採決前に法案を概説。「我が国と軍隊に泥を塗る裏切り者に対する厳しい処罰が含まれており、それらの悪党から名誉称号を剥奪し、資産、金銭、その他の貴重品を没収する」と強調した。
ロシア当局はプーチン氏とウクライナ戦争を批判する者を黙らせる取り組みを推進している。複数の活動家、ブロガー、一般市民が長期刑を宣告されてきた。
この厳しい没収法は「過激派活動」を扇動し、国家の安全保障に有害な影響を与えた者や、軍隊の「信用失墜」を呼びかけた罪で有罪判決を受けた者などに適用される。
ロシア軍批判は2022年2月のウクライナ侵攻直後に公布された大統領令により刑事罰の対象となった。
国営タス通信によると、没収法は犯罪行為で得た、あるいはロシアの国家安全保障に反する活動に使用された金銭、資産、財産のみを没収する可能性があるという。
ソビエト時代の法律ではさまざまな犯罪に対して住宅の差し押さえを認めていたが、今回の没収法は住宅を対象に含めていない。