◎中央政府とM23による戦争は世界最大級の人道危機を引き起こし、昨年10月の時点で少なくとも690万人が住まいを失ったとされる。
コンゴ民主共和国最大の反政府勢力「3月23日運動（M23）」が東部・北キブ州の難民キャンプを急襲し、市民少なくとも3人が死亡、8人が負傷した。地元民兵が13日、明らかにした。
それによると、M23の戦闘員は州都ゴマから50キロほど離れた町にあるキャンプに爆弾を投げ込んだという。
M23は犯行声明を出していないが、防衛任務に当たっている民兵はM23の大隊がゴマの間近に迫っていることを確認したようだ。
M23の報道官は地元メディアを通じて声明を発表。「我々は国民を守るために働いている」と主張した。「チセケディ（大統領）の私兵部隊は混乱に乗じて北キブ州の市民を虐殺しています...」
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。2021年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。
コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘。ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているものとみられる。
M23の難民キャンプ襲撃を目撃したという男性は地元テレビ局の取材に対し、「テロリストたちが手榴弾と火炎瓶を投げ込んでいた」と語った。「数十人が焼け死んだという情報もあります...」
中央政府とM23による戦争は世界最大級の人道危機を引き起こし、昨年10月の時点で少なくとも690万人が住まいを失ったとされる。
戦闘が激化した地域の住民数万人がこの数日で避難を余儀なくされ、数百人が死傷したとみられる。報道によると、市内の病院には負傷者が殺到し、その多くが屋外で手当てを受けているという。
