◎両国はこの2カ月半、和平プロセスの進め方について激しく議論してきた。
2023年10月1日/係争地ナゴルノカラバフから避難する車列(ロイター通信)

アルメニアとアゼルバイジャンは7日、係争地ナゴルノカラバフをめぐり、戦争捕虜の交換と平和条約締結に向けた作業を開始することで合意したと発表した。

両国は共同声明で、「平和条約締結に向けた取り組みを開始することで合意した」と述べた。

また両国は「主権と領土保全の原則の尊重を基礎として、関係を正常化し、平和条約を締結する意向である」と強調した。

ナゴルノカラバフは国際的にはアゼルの領土とみなされているが、1994年に終結した分離戦争以来、アルメニア政府の支援を受ける反政府勢力の支配下に置かれ、住民の大半はアルメニア人で構成されていた。

アゼル政府は9月、アルメニアの破壊工作員が仕掛けた地雷により兵士2人と民間人4人が死亡したことを受け、ナゴルノカラバフへの「対テロ作戦」を開始。アゼル陸軍による集中砲火を受けたナゴルノカラバフの分離主義勢力はまもなく降伏し、アゼル政府の要求を全面的に受け入れた。

これにより、30年にわたるアルメニア人による支配に終止符が打たれ、市民約12万人がアルメニアに逃れた。

両国はこの2カ月半、和平プロセスの進め方について激しく議論してきた。

合意の一環として、アルメニアはアゼルが来年の気候変動に関する国際会議を主催することへの反対を取り下げることに合意した。

両国は共同声明の中で次のように述べている。「両国は2国間の信頼構築に向けた具体的なステップを踏むことで合意した...」

アゼルは捕虜となったアルメニア軍兵士32人を解放。アルメニアはアゼル兵2人を解放するとしている。

両国は信頼醸成に向けた協議を継続するとし、国際社会に対し、両国間の相互信頼構築に寄与する支援を求めた。

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