◎アリエフ大統領の支持率はアルメニアとの係争地ナゴルノカラバフを反政府勢力から奪還して以来、右肩上がりで上昇している。
アゼルバイジャンのアリエフ(Ilham Aliyev)大統領は7日、2025年に予定されていた大統領選を来年2月7日に前倒しすると発表した。
この大統領令は公式ウェブサイトに掲載されたが、前倒しの理由は明らかにされていない。
アゼルの同盟国ロシアの大統領選は2024年3月17日に設定された。プーチン(Vladimir Putin)大統領は近いうちに出馬を表明すると予想されている。
地元メディアによると、アリエフ氏の支持率はアルメニアとの係争地ナゴルノカラバフを反政府勢力から奪還して以来、右肩上がりで上昇しているようだ。
一部のアナリストはアリエフ氏がロシア大統領選の1カ月前に投票日を設定したことについて、「選挙におけるロシアの影響を最小限に抑えるため」と指摘している。
アリエフ氏は先月、ナゴルノカラバフの最大都市ステパナケルトで軍事パレードを開催し、同地域の奪還を盛大に祝った。
ナゴルノカラバフは国際的にはアゼルの領土とみなされているが、1994年に終結した分離戦争以来、アルメニア政府の支援を受ける反政府勢力の支配下に置かれ、住民の大半はアルメニア人で構成されていた。
アゼル政府は9月、アルメニアの破壊工作員が仕掛けた地雷により兵士2人と民間人4人が死亡したことを受け、ナゴルノカラバフへの「対テロ作戦」を開始。アゼル陸軍による集中砲火を受けたナゴルノカラバフの分離主義勢力はまもなく降伏し、アゼル政府の要求を全面的に受け入れた。