◎NZの電力網における再エネ率は2022年末時点で82%となっており、今後10年以内に100%到達を目指すとしている。
ニュージーランドの水力発電ダム(Mark Mitchell/New Zealand Herald/AP通信)

ニュージーランド政府が8日、国内の電力供給をすべて再生可能エネルギーで賄うことを目指し、米資産運用会社大手「ブラックロック」と契約を結んだ。

政府はブラックロックによる風力発電、太陽光発電、蓄電池、グリーン水素への投資を強化するため、12億ドル規模のファンド立ち上げを支援すると発表。政府系企業が投資に参加する予定だ。

NZの電力網における再エネ率は2022年末時点で82%となっており、今後10年以内に100%到達を目指すとしている。

環境活動家たちは前政権が2020年に発出した気候非常事態宣言以来、同国の温室効果ガス排出量がほとんど変化していないことに不満を表明している。

ヒプキンス(Chris Hipkins)首相はオークランドで記者団に対し、「これはクリーンテクノロジー部門にとって画期的なことであり、気候変動対策を加速させながら経済を成長させ雇用を生み出す、政府による現実的な取り組みの一例だ」と語った。

ブラックロックによると、NZの電力網を完全にグリーン化するには少なくとも260億ドルの投資が必要だという。

野党はこの計画を批判している。

国民党の報道官は8日、「この計画は電気料金を押し上げ、環境には何の利益ももたらさないだろう」と語った。

また報道官は「国民は政府に生活を管理されるような、世界初の実験に付き合わされることを望んでいない」と主張した。

NZが排出する温室効果ガスの割合は世界全体の0.1%に満たない。

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