◎コンゴ民主共和国の東部地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国の東部・北キブ州の集落で爆弾が爆発し、少なくとも9人が死亡、12人が負傷した。地元当局が20日、明らかにした。
それによると、爆弾は同州郊外の集落の中心部で19日夕方に爆発。近くにいた9人が即死したという。
現場の状況や爆弾が仕掛けられた経緯は明らかになっていないが、地元当局によると、この集落には最近、同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」の戦闘員が侵入していたという。
AP通信は当局者の話として、「この地域に展開する東アフリカ共同体(EAC)の部隊が現場で負傷者の応急処置に当たった」と伝えている。
負傷者は地元の病院に搬送された。
M23はルワンダとウガンダの支援を受けていたコンゴのツチ族武装集団の元戦闘員で構成され、2009年3月に締結された和平協定により、コンゴ軍に編入された。
しかし、M23の戦闘員はコンゴ軍に編入された後もルワンダ国境付近で活動を続け、2013年の紛争に敗れるとルワンダやウガンダに逃亡。2021年11月頃から活動を活発化させ、北キブ州の複数の集落を占領した。
コンゴ政府、米国、国連の専門家はルワンダ政府がM23を支援していると指摘しているが、ルワンダはこの主張を否定している。
1994年のルワンダ大虐殺に関与したとされるフツ族の住民数千人がコンゴ東部に逃げ込んで以来、両国の関係は緊張状態にある。
M23はコンゴに逃げ込んだフツ族の掃討を目指しているとみられ、州都ゴマ近郊まで支配地域を拡大したとされる。
同国の東部地域では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
北キブ州の各集落は自警団を結成し、過激派の暴力に対抗している。
M23は先週末、北キブ州のルワンダ国境近くに位置する集落を襲撃し、住民少なくとも12人を殺害したとされる。