◎末端価格は5億NZドル(約415億円)と推定され、同国史上最大の摘発となった。
ニュージーランド国防軍は8日、沖合数百キロの地点でコカイン3.2トンを押収したと発表した。
軍報道官によると、コカインはブイに固定され、北西の沖合数百キロの地点を漂っていたという。末端価格は5億NZドル(約415億円)と推定され、同国史上最大の摘発となった。
警察はこのコカインをオーストラリア向けとみて捜査を進めている。
軍報道官によると、コカインは小分けされ、一部の袋にはアメコミのヒーロー「バットマン」のマークが貼られていたという。黒い四葉のクローバーのマークが貼られた袋も確認されている。
NZ当局によると、このマークは南米に拠点を置く麻薬カルテルが使用するものだという。
NZ警察のコスター(Andrew Coster)本部長は記者会見で、「これは1回当たりの摘発としては過去最大規模であり、NZ国内における年間コカイン消費量の30倍に相当する」と語った。
地元メディアによると、国防軍は先週、コカインの取引が計画されているという情報を受け、沖合に部隊を配備したという。
コスター氏は、「今回押収した違法薬物は保安施設で破棄される」と述べた。
またコスター氏は「国際的なシンジケートはこの摘発で大打撃を受けた」という見方を示した。
国防軍はコカインの情報源を明らかにしていない。一部メディアは機密情報を共有する英語圏の枠組み「ファイブ・アイズ」の同盟国から情報がもたらされたと報じた。