◎全域で住宅の浸水や道路の冠水被害が報告されている。
2023年1月29日/ニュージーランド、オークランド郊外(Hayden Woodward/New Zealand Herald/ロイター通信)

ニュージーランド政府は30日、最大都市オークランドの大雨はさらに数日続く可能性があると警告し、市民に命を守る行動を取るよう呼びかけた。

市当局によると、27日以降の大雨により、これまでに4人の死亡を確認し、全域で住宅の浸水や道路の冠水被害が報告されているという。

市長は27日午後に非常事態を宣言し、市民にさらなる大雨に備えるよう呼びかけている。

ヒプキンス(Chris Hipkins)首相は30日、国営テレビのインタビューで、「市内の住民約350人が緊急避難を必要としており、救助隊が対応に当たっている」と説明した。

またヒプキンス氏は「全域で被害が報告されている」とし、自治体と協力して必要な支援を提供すると述べた。

オークランドでは27日から前例のない量の雨が降り、降水量は観測史上最大となった。予報官によると、今後数日は雨が続き、新たな洪水や土砂崩れを引き起こす可能性があるという。

市長室は公式ホームページに、「一部地域の天候は回復しつつあるが、油断しないでほしい」と書いている。「ここ数日の豪雨で地盤が緩んでおり、少しの雨で土砂崩れが発生する可能性があります...」

政府系機関である国立水・大気研究所(NIWA)は30日、オークランド市内の多くの地点で27日の降水量が過去最高を更新したと発表した。

SNSには胸の高さまで冠水した道路を進む人や、カヤックで街中を移動する救助隊員の写真が投稿されている。あるスーパーマーケットは腰の高さまで浸水し、通路に食料品が浮いていた。

オークランド空港はターミナルビルが浸水した影響で一時閉鎖を余儀なくされたが、現在は通常通り運航している。

地元メディアは市内の自宅近くでカヤック中に溺れた男性と、暗渠(あんきょ)で死亡が確認された男性の身元を特定した。

2023年1月29日/ニュージーランド、オークランド郊外の土砂崩れ発生現場(Getty Images/AFP通信)
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