◎ヒプキンス議員は次期副首相に太平洋諸島諸国の先住民族の血を引くセプロニ議員を指名した。
ニュージーランドの与党労働党は22日、アーダーン(Jacinda Ardern)首相の後任にヒプキンス(Chris Hipkins)議員を選出した。
ヒプキンス氏は次期副首相に太平洋諸島諸国の先住民族の血を引くセプロニ(Carmel Sepuloni)議員を指名した。
今回の党首選に立候補した候補はヒプキンス氏のみ。労働党は10月に予定されている総選挙を見据え、後継者争いや不和を避けることで一致したようだ。
報道によると、ヒプキンス氏は25日に党首に就任する予定。アーダーン氏は2月7日までに退任する意向を示している。
ヒプキンス氏は記者会見で、「多くの家庭がインフレによって苦境に立たされていることを承知しており、経済政策を最優先させる」と語った。
またヒプキンズ氏は記者から「アーダーン政権のような変革的なアプローチをとるのか」と問われると、「基本に立ち返り、基本的な問題に焦点を当てる堅実な政府を形成する」と答えた。
セプロニ氏は「労働者階級の小さな町で生まれた女の子が副首相になるなど考えられないことだ」と語った。
セプロニ氏とヒプキンス氏は15年前の選挙で初当選を果たし、アーダーン政権では要職を歴任した。
セプロニ氏は記者団に、「私の副首相選出は太平洋地域のコミュニティにとって、とても重要なことだ」と語った。「私はサモア、トンガ、NZ系ヨーロッパ人であり、混血のNZ国民を代表しているのです...」
一方、最大野党国民党のラクソン(Christopher Luxon)党首は記者団に対し、ヒプキンス氏にメールで祝意を伝えたと明らかにした。
しかしラクソン氏は、「ヒプキンス氏とセプロニ氏は見事に失敗した労働党の一員であり、指導者交代後も同じことが繰り返されるだろう」と主張した。
最新の世論調査によると、労働党の支持率は国民党に大きく後れを取っている。