◎アフリカ、アジア、中東の紛争や貧困から逃れた数万人が、毎年ギリシャを通じて西欧への亡命を試みている。
ギリシャ当局は14日、エーゲ海で亡命希望者とみられる人々を乗せた船が難破し、62人が救助されたと発表した。
沿岸警備隊によると、この船はエーゲ海東部で救難信号を出したため、捜索と救助活動が行われたという。
船はコス島の南に位置する無人島近くで救難信号を出した。
警備隊によると、この海域を航行していたドイツ船籍の貨物船が難破した船を発見し、62人を救助したという。死者と行方不明者はいないとみられる。
62人はその後、沿岸警備隊の救助艇に移動し、コス島に向かった。62人の国籍は明らかにされていない。
アフリカ、アジア、中東の紛争や貧困から逃れた数万人が、毎年ギリシャを通じて西欧への亡命を試みている。
地中海では移民船の事故が相次いでおり、先月は少なくとも2隻が転覆し、20人以上の死亡が確認され、数人が行方不明のままである。
亡命希望者の多くはトルコ西岸からギリシャの島々を目指して出航する。しかし、過密状態のゴムボートや船で目的地にたどり着くことは容易ではない。その一部はギリシャを越えてイタリア南部のシチリア島やランペドゥーザ島を目指す。
国連の統計によると、2014年以降に地中海で死亡した亡命希望者は確認できているだけで2万5千人以上に上るという。