◎麻薬カルテルやギャングは自分たちに批判的な記事を書くジャーナリストを標的にする。
2006年10月4日/メキシコ、首都メキシコシティ郊外、警察のパトロール部隊(Getty Images)

メキシコ北部ソノラ州の検察は16日、市内でジャーナリストの遺体を発見したと発表した。これで、今年メキシコで殺害されたジャーナリストは14人となった。

麻薬カルテルやギャングは自分たちに批判的な記事を書くジャーナリストを標的にする。

ソノラ州検察の報道官は16日、国境の町サン・ルイス・リオ・コロラドで見つかった男性の遺体の特徴が行方不明のジャーナリストと一致したと報告した。

報道官はこの男性が殺害されたかどうかには言及しなかった。

サン・ルイス・リオ・コロラドは米アリゾナ州ユマの国境を越えてすぐの町で、米国人向けの医療機関や歯科医院があることで知られている。

この町は近年、麻薬カルテルの支配下に置かれ、暴力が蔓延している。今年3月にはゴミ捨て場近くの砂漠地帯で身元不明の11人の遺体が発見された。

メキシコではジャーナリストへの攻撃が相次いでおり、今月3日には中部グアナフアト州で男性記者1人を含む4人が何者かに殺害された。

グアナフアト州警察によると、この男性記者はニュースサイトTu Vozのディレクター。市内の施設にいたところを何者かに狙われ、射殺された。警察は捜査を続けている。

ジャーナリストの殺害には組織犯罪が関与していることが多いが、小さな町ではギャングとつながりのある役人や政治家が関与していることも珍しくない。特に郊外で活動している小さなメディアは標的になりやすいようだ。

メキシコはシリアやアフガニスタンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつとされ、2000年代中頃に本格化した麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人と推定されている。

米国国境近くの町ではここ数週間、麻薬カルテル絡みとみられる暴力事件が急増している。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク