◎この山火事は13日に発生し、24時間で50kmの範囲に拡大したと報告されている。
2022年8月13日/スペイン、北部サラゴサ郊外の集落近く(Fabian Simon/Europa Press)

スペインの消防当局は14日、北部地域で発生した山火事が一夜にして急拡大し、北部サラゴサの8つの村の住民約1500人が避難を余儀なくされたと発表した。

国営RTVEテレビによると、北部アラゴン州の山火事はほぼ制御不能状態となり、複数の村が炎に飲み込まれる可能性があるという。死傷者は確認されていない。

アラゴン州政府の報道官は声明で、「現地に消防士300人を派遣しているが、人命を最優先する必要がある」と述べ、炎が近づきつつある地域の住民に避難を呼びかけた。

この山火事は13日に発生し、24時間で50kmの範囲に拡大したと報告されている。

RTVEテレビは地元の森林当局者の話を引用し、「この24時間の焼失面積は80㎢を超えた」と報じている。

サラゴサ郊外の住民は近隣の町にあるスポーツセンターなどに避難した。

消防によると、鎮火するかどうかは天候次第だが、少なくとも数日は乾燥した状態が続き、サラゴサ郊外の山間部では強風が続く見通しだという。

地中海に面する西欧諸国は今世紀最悪の干ばつと高温に見舞われている。専門家によると、この高温はアフリカ北部から流れ込む熱波によるもので、少なくとも数週間は気温の高い状態が続くという。

スペインで今年、焼失面積が5㎢を超えた山火事は43件報告されている。これは昨年の約4倍、この10年で最も多い。

欧州森林火災情報システム(EFFIS)によると、スペインの今年の焼失面積は14日時点で2500㎢に達した。

集計を開始した2006年から2021年までの平均焼失面積は約670㎢。今年は8月時点で過去最高を大幅に更新している。

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