◎ボリビアのコカは文化遺産のひとつであり、憲法で「聖なる薬」と呼ばれている。
2022年8月8日/ボリビア、首都ラパス、機動隊に向け銃を発射するコカ生産者(Getty-Images/AFP通信)

ボリビアの警察当局は8日、首都ラパスでコカを栽培する農家と機動隊が衝突し、数人が負傷したと発表した。

ラパスの中心部に集まった農民数百人は政府寄りとされる組合が運営する市場の閉鎖を要求した。

機動隊はデモ隊に解散を求めたが、農民たちはこれに応じず、乱闘に発展した。

現地メディアによると、ある農民は機動隊にダイナマイトを投げつけようとしたが失敗し、爆発で重傷を負ったという。

チリ国営テレビTVNは警察筋の話を引用し、「負傷者は全員男性で、命に別状はない」と報じている。

デモに参加した男性はAFP通信の取材に対し、「政府はこの組合を通じて私たちのお金を吸い上げている」と語った。「役人はコカの葉で私腹を肥やしています...」

ボリビアのコカは文化遺産のひとつであり、憲法で「聖なる薬」と呼ばれている。コカの葉を噛みながら仕事をする人も珍しくない。

コカの葉を噛むと▽疲労感が薄れる▽空腹感が薄れる▽眠きを抑えるなどの効果を得られるようだ。

しかし、聖なる薬であるコカの葉の大半はコカインに転用される。ボリビアはコロンビアとペルーに次ぐ世界第3位のコカイン生産国である。

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