◎現場はベルリン西部のグルーネヴァルト森林公園内。消防士100人以上が消火活動に当たっている。
ドイツ政府は4日、首都ベルリン郊外の森林で不発弾などを保管する施設が爆発し、山火事が発生したと発表した。
ドイツ通信社(dpa)によると、森林近くの高速道路が閉鎖され、列車も一部運休を余儀なくされたが、住民や住宅が被害を受けたという報告は今のところ確認されていないという。
現場はベルリン西部のグルーネヴァルト(Grunewald)森林公園内。消防士100人以上が消火活動に当たっている。爆発は4日の早い時間に確認された。
dpaによると、公園内にはベルリン警察が管理する弾薬庫があり、花火約25トン、第二次世界大戦時代の弾薬、不発弾、その他の爆発物が保管されていたという。
ベルリン警察は年2回、公園を封鎖して弾薬や爆弾を処理している。
政府によると、爆発の原因は不明。弾薬庫は厳重に管理されており、第三者は立ち入れない。
政府は陸軍に出動を命じ、戦車で弾薬庫までの道を切り開いた。消防士がそれに続き、放水を開始したと伝えられている。dpaによると、軍は遠隔操作できるロボットを投入し、弾薬庫周辺を調査したという。
ベルリン消防局の報道官は4日の記者会見で、「現場周辺には近づかないように」と念を押した。警察は森林を覆うように規制線を張り、弾薬庫の周囲1kmを立ち入り禁止区域に指定した。
dpaは目撃者の話を引用し、「午前中に爆発音を何度か聞いた」と伝えている。
消防士も立ち入り禁止区域には入れないため、鎮火には時間がかかると思われる。消防局の報道官によると、消防士たちは禁止区域外で延焼を防ぐ作業を進めているという。
当局は弾薬庫の状況を確認するためにドローンを飛ばしたとみられるが、詳細は明らかにされてない。
消防局によると、弾薬庫の周囲約1.5ヘクタールが焼失したという。
現場を視察したベルリン市長は兵士と消防士に安全を最優先してほしいと激励した。また市長は住宅に影響は出ないと明言したが、弾薬庫の移転を真剣に検討する時が来たと述べた。
グルーネヴァルトは高級住宅地として知られ、森林のすぐ近くに住宅が密集している。
気象当局によると、グルーネヴァルトの4日の最高気温は35度を超え、乾燥した状態が続いているという。