◎司祭は暴力が蔓延するエリアを車で走行中、オートバイに乗ったギャングから銃撃を受けた。
2018年1月6日/メキシコ、首都メキシコシティ郊外(Getty Images/AFP通信)

メキシコ司教協議会は29日、南部ゲレロ州の高速道路でローマカトリックの司祭が銃撃を受け負傷したと発表した。

同協議会によると、司祭は頬を撃たれたが、命に別状はないという。

この司祭はゲレロ州イグラス市の教区を担当している。

州警察によると、司祭は28日に暴力が蔓延するエリアを車で走行中、オートバイに乗ったギャングから銃撃を受けたという。車には少なくとも4発弾丸が命中した。

メキシコでは麻薬カルテル関連の暴力事件が増加傾向にあり、北部チワワ州の山中で先月発生した事件ではイエズス会の司祭2人とツアーガイドが何者かに射殺された。

全国の教区は殺害された司祭2人とガイド、そして、麻薬戦争に巻き込まれ死亡した全ての犠牲者に祈りを捧げる取り組みを1カ月続けている。

メキシコ司教協議会は声明で、「私たちは多くの苦しみと死を引き起こしている兄弟たちに改宗するよう求めます」と述べている。

AP通信によると、2018年12月に発足したオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)政権下で殺害された司祭は7人にのぼり、前政権時代には少なくとも20人が殺害されたという。

メキシコはシリアやアフガニスタンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつとされ、2000年代中頃に本格化した麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人と推定されている。

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