◎サハラ砂漠以南のサヘル地域に拠点を置くアルカイダやイスラム国(ISIS)系組織は西アフリカ諸国への攻勢を強めている。
国連マリ多次元統合安定化派遣団の兵士(Adrian Wyld/AP通信)

国連は15日、マリ領内で活動しているPKO部隊のエジプト軍兵士が8月中旬までに部隊を離れると発表した。

国連マリ多次元統合安定化派遣団(MINUSMA)によると、今年マリ領内で死亡したエジプト軍兵士は7人に達したという。

国連の報道官は15日、エジプトがマリでの平和維持・監視活動を停止すると記者団に語った。

報道官によると、エジプト当局はニューヨークの国連代表部を通じて、マリ中部と北部の基地に物資を供給する輸送部隊の護衛任務にあたるエジプト軍兵士に対する攻撃が増加していることに懸念を表明したという。

MINUSMAは声明の中で、「輸送部隊に対する攻撃が増加した結果、今年上半期だけでエジプト兵7人が死亡した」と述べている。

国連はこれからもPKO部隊の安全確保を最優先するとしている。

エジプトは現在、兵士約1000人と専門家24人をMINUSMAに派遣している。

サハラ砂漠以南のサヘル地域に拠点を置くアルカイダやイスラム国(ISIS)系組織は西アフリカ諸国への攻勢を強めており、マリは特に対処に苦労している。

テロリストはフランス主導の連合軍の攻撃を受けマリ北部に逃亡したが、体制を立て直し、マリの広い範囲で活動を活発化させている。

MINUSMAは世界で最も危険なPKOのひとつである。

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