◎マルコス・ジュニア氏は5月の大統領選で地滑り的勝利を収め、先月末に就任した。
フィリピンの大統領府は8日、マルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領がコロナウイルスの抗原検査で陽性反応を示したと発表した。
報道官によると、マルコスJr.氏の体調は良好で、微熱はあるものの自宅で執務を継続する予定だという。隔離期間は1週間。
報道官は記者団に対し、「大統領の家族は陰性であり、大統領と接触した関係者には速やかに検査を受けるよう通知した」と説明した。
マルコスJr.氏は6日に中国の王毅(Wang Yi)外相と会談している。大統領府によると、感染経路は調査中だという。
マルコスJr.氏は2年前、スペイン旅行後の検査で陽性となり、その後呼吸困難を起こして首都マニラの医療機関に緊急搬送された。
マルコスJr.氏は5月の大統領選で地滑り的勝利を収め、先月末に就任した。同氏の父親である独裁者の故フェルディナンド・マルコス(Ferdinand Marcos)氏は1986年2月に行われた100万人規模の抗議デモ「ピープルパワー」に屈し、ハワイに逃亡した。
旧大統領官邸で1200足以上の靴を所有していたイメルダ夫人はマルコス一族の拠点である北イロコス州で悠々自適な生活を送っている。
マルコス氏とイメルダ夫人は推定100億ドルもの公的資金を持ち逃げしたとされる。
イメルダ婦人は帰国後、横領、汚職、脱税など約900件の民事・刑事事件に直面したが、それらはほとんど証拠不十分で棄却され、数少ない有罪判決も上訴で覆された。