◎ムンバイは現在、雨期真っただ中であり、大雨は決して珍しくない。
2022年7月7日/インド、西部ムンバイ(Getty Images/AFP通信)

インド気象局(India Meteorological Department、IMD)は7日、西部ムンバイとその近隣地域で大雨が続き、市内の広い範囲が冠水したと報告した。

IMDによると、ムンバイ近郊では先週から雨が続いているという。一部地域は4日に冠水し、水がほとんど引かず腰高に達した。

IMDはムンバイを含む広い地域に気象警報を発令している。

ムンバイは現在、雨期真っただ中であり、大雨は決して珍しくない。

専門家によると、インドやバングラデシュでここ数週間続いている大雨は温暖化の影響を受け、より激しく、より予想しにくくなっているという。

ムンバイは出稼ぎ労働者の多いインド最大の都市であり、各地で住宅やマンション開発が進んでいる。

地元メディアによると、ムンバイの排水設備は人口の割に開発が進んでおらず、老朽化が目立つという。SNSにも「少し雨が降ると道路が冠水する」「すぐ排水路がオーバーフローする」などといった投稿が相次いで寄せられている。

ムンバイには大雨の緩衝材になる広大なマングローブの湿地帯があったが、これもここ数十年の開発で姿を消しつつある。

ムンバイの市民団体は7日、IMDが8日も広い範囲で大雨が続くと予報したことを受け、市内のビーチを利用しないよう促した。

報道によると、市内の広い範囲が冠水し、多くの車が立ち往生したという。人々は身動きが取れなくなった車の列をかき分けて目的地を目指した。

市内の交通の要であるバスや電車も相次いで運休となり、多くの市民が足止めを食らっている。

ムンバイ以外でも浸水被害が報告されている。ムンバイとリゾート地ゴアを結ぶ道路では土砂崩れが発生したと伝えられている。地元メディアによると、負傷者はいない模様。

ニュース専門チャンネルNDTVは警察筋の話を引用し、「各地で復旧作業が進められているが、道路に放置された車両を移動させるだけで少なくとも2日はかかる」と報じている。

IMDは南部ケララ州と北部ヒマチャル・プラデシュ州の一部地域にも気象警報を発令している。

2022年7月7日/インド、西部ムンバイの通り(Getty Images/AFP通信)
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