◎AfDは2013年に発足した極右政党で、過去の党首は過激な政策を掲げ、国内の情報機関の監視対象になっている。
2022年6月18日/ドイツ、AfD党集会会場、共同代表に就任したワイデル氏(中央)(Sebastian Kahnert/ドイツ通信社)

ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は18日、共同代表を選出した。

AfDの共同代表を務めた欧州議会議員のモイテン(Joerg Meuthen)氏は今年1月、「現在の路線では党がさらに孤立し、終焉を迎える可能性がある」と警告したのち、辞任した。

代議員は18日、もうひとりの共同代表クルパラ(Tino Chrupalla)氏と議会議員団のリーダーであるワイデル(Alice Weidel)氏を党のトップに選出した。

AfDは2013年に発足した極右政党で、過去の党首は過激な政策を掲げ、国内の情報機関の監視対象になっている。

AfDの創設者はユーロ通貨に反対するために組織を立ち上げたが、2014~2015年のシリア難民危機で移民に対する批判を利用して右傾化し、2017年に連邦議会に進出した。

最近の政策の柱は「反コロナ規制」「反移民」「反イスラム」「反ゲイ」「反LGBT」「反ロシア制裁」で、ショルツ(Olaf Scholz)首相の政策を否定し、「強いドイツを取り戻す」と主張している。

AfDは昨年の国政選挙で10%強の得票率を獲得した。

代議員は規約を変更して党の代表を1人にするかどうかについても投票し、賛成多数で承認された。これはテューリンゲン州のAfD党首であるヘッケ(Bjoern Hoecke)氏が提案した。

ヘッケ氏はAfDを代表する超国家主義者で、ベルリンにある「虐殺された欧州のユダヤ人のための記念碑(通称ホロコースト記念碑)」を「恥辱」と評し、ナチスの「戦争犯罪」と「人道に対する罪」を忘れまいとするドイツ文化を180度転換すべきと提唱している。

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