◎車を運転していた男は29歳のドイツ系アルメニア人でベルリン在住。
2022年6月8日/ドイツ、首都ベルリン中心部(Michael Sohn/AP通信)

ドイツの首都ベルリンの中心部で8日、車が人込みに突っ込み1人が死亡、10人以上が重軽傷を負った。

ベルリン警察の報道官によると、車を運転していたのは男で、人込みに突っ込んだ後、車を車道に戻し、約1ブロック暴走したのち店舗に衝突。事故を目撃した通行人に取り押さえられたという。

亡くなったのは中部ヘッセン州の中学校の女性教師で、課外授業の一環として生徒とベルリンを訪問していたと伝えられている。

消防の報道官によると、負傷者のうち6人が重体で、3人が重傷だという。ドイツ通信社は中学生少なくとも14人が重軽傷を負ったと報じている。

警察によると、車を運転していた男は29歳のドイツ系アルメニア人でベルリン在住。故意か事故かは分からず、当局は取り調べを行うとしている。

ドイツ通信社は当局の情報を引用し、車内から「トルコ関連のポスター」が見つかったと報じている。別のメディアはクルド人が関与していると報じたが、事実かどうかは不明。

警察の報道官は記者団に対し、「現時点で男について分かっていることは限られており、あらゆる可能性を考慮し捜査を進める」と語った。「男は今のところ、何も主張していません...」

ベルリンのギファイ(Franziska Giffey)市長は8日、事件に深い衝撃を受けたとしながらも、早まった結論や憶測を流さないよう注意を促した。「今は警察と消防の捜査に任せ、憶測で物を言うべきではありません...」

またギファイ氏は、「この事故は2016年に発生した恐ろしい事件を思い起こさせる」と語った。

この事故現場の近くにあるブライトシャイト広場では2016年にイスラム過激派がトラックを暴走させ、市民13人を殺害している。

2019年にベルリン中心部でSUVが暴走した事故では歩行者4人が死亡した。この事故の運転手は「てんかん」を起こし、歩道に突っ込んだ。

2022年6月8日/ドイツ、首都ベルリン中心部、事故を起こした車(Michael Sohn/AP通信)
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