◎一部の地域では19日から大雨が続き、数百戸で床上床下浸水が報告されている。
ドイツ政府は20日、西部の複数の都市で竜巻が発生し、数十人が重軽傷を負ったと発表した。
ドイツ通信社(dpa)によると、西部と中部地方では20日に大雨と雹(ひょう)が降り、35~40m/sの強風が観測された地点もあったという。
一部の地域では19日から大雨が続き、数百戸で床上床下浸水が報告されている。
西部ノルトライン・ウェストファーレン州パーダーボルンの警察によると、竜巻と思われる暴風で少なくとも43人が負傷、30人が病院で手当てを受け、そのうち10人は重傷だという。
当局は市民に不要不急の外出を控え、自宅で安全を確保できない場合は最寄りの避難所に移動するよう呼びかけていた。
ノルトライン・ウェストファーレン州リップシュタットでも大きな被害が報告されている。dpaは「教会の尖塔が倒れ、一部の道路が倒木で通行不能になり、100人以上が地元の野外プールに閉じ込められた」と報じた。
バイエルン州も暴風に見舞われ、避難者が負傷している。
同州当局によると、ニュルンベルク南部で木造の建物が倒壊し、避難していた14人が負傷した。このうち重傷を負った女性がヘリで救急搬送された。
首都ベルリンの近郊にある飛行場では20日、モーター付きパラグライダーが強風にあおられ墜落、フランス人2人が死亡した。
警察によると、飛行場周辺の天候は曇りで、風が強かったという。2人は高度約40m付近でバランスを崩し、野原に墜落したと伝えられている。