◎墓はカイロの南西約25kmにあるジョセル王のピラミッド近くで発見された。
エジプトの観光・古代遺産省は19日、首都カイロ郊外のサッカラ遺跡で最近発見されたファラオ時代の新たな墓を公開した。
同省によると、5つの墓は今月初めに発掘されたもので、古王国時代(紀元前2700年~紀元前2200年)と、古王国が崩壊してから1世紀以上続いた第一中間期頃のものだという。
エジプト考古最高評議会のワジリ事務局長は記者団に対し、「考古学者たちは昨年9月に発掘を開始した」と述べた。
ワジリ氏によると、これらの墓は古代エジプトの地方支配者や宮殿の高官のために造られたものだという。「5基の墓はきれいに装飾されています。発掘作業は終わっておらず、今後も続く予定です。この地域にはもっと多くの墓があると信じています...」
墓はカイロの南西約25kmにあるジョセル王のピラミッド近くで発見された。
同省がソーシャルメディアに投稿した映像には、墓の内部に続く埋葬用シャフト(垂直の縦穴)が映っていた。壁には象形文字が刻まれ、動物の神々や死後の世界が描かれていた。
サッカラ遺跡はギザの大ピラミッド、ウセルカフ王の太陽神殿、スネフェル王の屈折ピラミッドなど、古代首都メンフィスにある広大なネクロポリスの一部である。メンフィスとその墓地遺跡は1970年代にユネスコ世界遺産に指定された。
近年、エジプトは観光客誘致のため、国際メディアや外交官に新しい考古学的発見を積極的にアピールしている。
エジプトの観光産業はコロナウイルスの大流行から回復し始めていたが、ロシア・ウクライナ戦争の影響で再び打撃を受けた。エジプトと湾岸諸国は多くのロシアとウクライナ人観光客を受け入れている。