◎リビアの暫定政府は選挙に向けた取り組みを進めようとしているが、2つの派閥が権力を主張し、再び分裂しようとしている。
国連のリビア担当責任者は4日、同国の派閥に対し、暴力を控え、選挙を含む将来の枠組みに合意するよう強く促した。
リビアの暫定政府は選挙に向けた取り組みを進めようとしているが、2つの派閥が権力を主張し、再び分裂しようとしている。
リビアの国連特別顧問であるウィリアムズ氏は4日、ツイッターに「2つの政府を形成したり、力づくで政権交代を成し遂げても、政治的行き詰まりを克服することはできない」と投稿した。「リビアは国の統一と安定を維持することを最優先とした昨年の合意を遵守する必要があります」
リビアの民兵軍は2011年10月にカダフィ大佐の討伐に成功したが、革命で重要な役割を果たしたハリファ・ハフタル司令官率いる東部軍と首都トリポリの国連公認政府はその後激しく対立し、リビアは世界で最も危険な国のひとつになった。
東部の都市トブルクの議員らは3日に暫定内閣を発足させ、バシャガ氏が首相に就任した。しかし、首都トリポリには国連公認政府がある。
トリポリのドベイバ暫定首相は昨年2月に国連主導のプロセスで任命され、12月の選挙まで国を運営する予定だったが、選挙は実施されず、バシャガ氏への交代を求める声が高まっていた。
ドバイバ暫定首相は6月下旬に憲法改正の是非を問う国民投票と議会選挙を同時に行うと提案している。
選挙の延期は内戦がもたらした混乱を集結させたい国際社会の努力に打撃を与えた。
リビアは2014年以来選挙を行えておらず、その結果、国は武装民兵と外国政府の支援を受ける東西のライバル政府間で分裂することになった。
ウィリアムズ氏はすべてのリビア人に対し、あらゆるエスカレーション、脅迫、誘拐、挑発、暴力行為を控えるよう要請した。
しかし、一部のメディアによると、3日に宣誓したバシャガ首相の閣僚3人が武装集団に発砲を受け、誘拐されたという。
バシャガ政権は4日の声明で、「治安当局の介入により閣僚2人の安全を確保した」と述べた。事件に関与した組織と3人目の大臣の安否は明らかにされていない。
また、リビアの国際危機管理グループは4日、ドベイバ暫定首相と連携する武装集団がバシャガ政権の宣誓式を襲撃しようとしたため、バシャガ政権は領空を封鎖したと明らかにし、軍事衝突に発展する兆しがあると懸念を表明した。
同グループは声明の中で、「国際社会はリビアに統一的な対応を求める必要がある」と述べ、「次に何が起こるかは外国勢力の反応に大きく左右される」と警告した。「国際社会の対応がバラバラだと軍事衝突に発展しかねません...」